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凍結抑制舗装

 凍結抑制舗装は、積雪寒冷期における走行車両の安全性、除雪作業の効率化に効果がある舗装であり、主に、積雪寒冷地の勾配の大きな箇所、交差点内やその周辺等に用いられます。
 凍結抑制舗装は、化学系、物理系、物理・化学系の三種類に大別できます。

 化学系凍結抑制舗装は、塩化ナトリウムや塩化カルシウムなどの凍結抑制材を含有した材料をアスファルト混合物中に添加・混入することで凍結抑制機能を付与した舗装です。機能は、舗装内に混入された凍結抑制材が舗装表面に溶出し氷点が降下するこで発現します。

 物理系凍結抑制舗装は、舗装表面および舗装体内に添加された弾性材料が通行する車両の荷重によりたわみ、舗装表面の雪氷のはく離や破砕を促進し、路面を露出させることで機能を発現します。弾性材料は、ゴムやウレタン樹脂などが用いられています。

 物理・化学系凍結抑制舗装は、化学系および物理系を組み合わせた舗装です。

 粗面系凍結抑制舗装は、舗装表面を粗くすることで冬期路面においても舗装表面のテクスチャ(路面凹凸の凸部)を確保したり、通行車両のタイヤの接触により路面に張り付いている氷の摩耗を促進することにより、すべり摩擦抵抗の改善が期待できる舗装です。


化学系
   添加剤 吸着型
   添加材 混入型

物理系
   グルービング・弾性材充填型
   弾性材 圧入型
   弾性体 空隙充填型
   弾性材 混入型
   
物理・化学系
   グルービング設置型
   弾性体・塩化物 添加型
   弾性体・添加剤 空隙充填型
   
粗面系
   ハイブリッド型
   グルービング型

   

● 路面が凍結する時間や期間が短くなることで、スリップ
  事故が減り、交通の安全確保につながります
● 凍結防止剤の散布量や散布回数が減ることにより、沿
  道環境の保全につながります
● 凍結防止剤の散布量や散布回数が減ることにより、冬
  期路面管理コストの低減につながります
● 除雪作業回数を減らすことができ、除雪作業の効率も
  上がることから、冬期路面管理コストの低減につながり
  ます

● 凍結抑制

● 積雪寒冷地域の車両の減速、停止が要求される箇所
  (急カーブ,急勾配,交差点,踏切手前)
● 積雪寒冷地域の路面状況の変化が著しい箇所(トンネ
  ル、スノージェットの出入り口,消融雪施設の背後部)
● 凍結しやすい箇所(山間部,橋面)
● 凍結防止剤の散布を低減させたい箇所(農地隣接箇所
  ,人家密集箇所)
● 除雪車の出動、凍結防止剤の供給・散布が困難な箇
  所(山間部)





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